ローソン、AI活用で店舗配送を最適化

リテールテックプラットフォーム編集部

トラック運転手の人手不足が深刻化する中、コンビニエンスストアは配送ルートの最適化に取り組んでいます。ローソンは10月から群馬県のセンター管轄の約400店を対象に人工知能(AI)技術を活用した実験の乗り出します。

名古屋大学発企業のAI技術活用

コンビエンスストアのローソンは10月から、名古屋大学発のスタートアップであるオプティマインド(名古屋市)と共同で人工知能(AI)による店舗配送ダイヤグラムの最適化の実証実験に取り組む。当日の各店舗の在庫状況や発注数量をもとに毎日最適なダイヤグラムに組み替える。これにより日々の物量変化に合わせた配送体制を構築し、物流効率を高める。

ローソンは現在、全国の約120カ所の配送センターから約1万4000店に商品を届けている。配送プログラムの作成には2週間以上かかり、いったん決まると3カ月間は原則として変更せずに運用される。必要な商品の種類や量は店舗や日によって異なるが、トラックは事前に決めた時間と台数で走るため、積載率が低下し配送効率が下がることもあった。

10月から群馬県で実証実験

実証実験はまず、10月から群馬県の常温・冷凍の配送センターから管轄店舗約400店舗に向けた配送を、オプティマインドのAIにより作成した3カ月間固定の店舗配送ダイヤグラムで行う。

事前にこの配送センターの配送車両48台の走行軌跡をGPSで詳細に解析した上で、店舗ごとの物量データを加味し、AIで店舗配送ダイヤグラムを作成したところ、配送台数を約8%(4台)削減し、CO2排出量も約7%(年間約100㌧)削減出来ることがわかった。今後、他の配送センターでもAIによる店舗配送ダイヤグラムでの配送を順次広げていく。

さらに2023年度中には、3カ月間固定ではなく、当日の各店舗の在庫状況や発注数量を基にAIが毎日自動で作成する最適な店舗配送ダイヤグラムでの低温・常温・冷凍の配送に切り替える。群馬県の配送センターでのシミュレーション上では、配送台数を約15%削減、CO2排出量を約17%削減できることが確認できたという。

店舗の負荷削減も検討

トラック運転手の人手不足が深刻化しており、コンビニ各社にとって配送効率化は課題となっている。セブン―イレブン・ジャパンとファミリーマートを加えた大手3社は昨年、共通の配送車を使って商品を各社の店舗に運ぶ実証実験を行うなど試行錯誤している。ローソンでは店舗配送ダイヤグラムが毎日変更となることに対する店舗の負荷軽減策として、バックヤードへの納品専用エリアの設置、納品時間枠の設定、在庫状況も加味した店舗毎の納品優先度の反映等も合わせて検討していく。

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