セブン&アイ、ネットコンビニなど宅配サービスを拡大

セブン&アイ・ホールディングスはラストワンマイル戦略の一環で、宅配サービスを強化します。セブン―イレブンだけでなくグループ横断での取り組みで、効率的な仕組みを構築しようとしています。

「ネットコンビニ」を全国展開へ

セブン&アイ・ホールディングスは「ネットコンビニ」など宅配サービスを拡大する。コロナ禍や高齢化が進むなか、配達・宅配のニーズに応えるのが狙い。セブン-イレブン各店を拠点とするネットコンビニは約350店で稼働している。今期中に1000店規模に拡大、2025年度に全国展開する

国内でのネットコンビニは現在、約2800品目の在庫をリアルタイムで管理できるシステムを構築し、注文から30分以内の配達が可能になっている。グループ各社の商品の取り扱いもテスト中だ。

セブン&アイの井阪隆一社長は「お客さまに一番近い在庫拠点として30分での配送サービスが可能となり、即食ニーズにも応えることができるようになった。またグループで内製化を進めているDXプラットフォームを活用することで、配送ルートの最適化や、ほかのグループ企業の商品を同時配送することも視野に入れている」と話している。ネットコンビニの全国展開で、グループの営業利益を5%押し上げる効果を見込む。

グループ横断のDXプラットフォームを構築

人工知能(AI)を核としたプラットフォーム「ラストワンマイルDXプラットフォーム」は、①車両・ドライバーの差配②配送ルートの最適化③混雑状況や時間に応じて配送料の設定④受取場所・時間の提案――を検討する。傘下のセブン-イレブンやイトーヨーカ堂、デニーズ、そごう・西武など個別の電子商取引(EC)サイトで別々に注文された情報を集約し、利用者の住所や周辺の店舗情報、日々の配送状況を踏まえて最適解を導き出す

セブン-イレブンとデニーズの商品配送をAIで最適化する実験をしたところ、同じ量の商品を配送するのに必要な距離が40%減り、車両台数も同45%削減できた。自宅に届けることを主に想定しているが、セブン-イレブンの店舗や同グループの宅配ロッカーで受け取ることも考慮している。

ネットスーパーは新横浜に大型拠点を稼働

イトーヨーカ堂が手掛けるネットスーパーは現在、自宅に届けることがメインとなっているが、センター化を進める。23年に首都圏の大型センター1号となる新横浜センターを稼働させ、約30㌔㍍圏内および近隣店舗30店の配送エリアをカバーする。また、セブン-イレブンでの取り置きやマンション等への受け取りロッカーの設置など、受取拠点の多様化を進める。

一方米国では宅配サービスの「7NOW」の実施店を21年4月の3890店から6500店に拡大する。これによってデリバリー売上構成比を20年度の0.7%から3%に高める方針だ。

 

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